制作会社を変えるとき、「メールが使えなくなるのでは」「ドメインがなくなるのでは」と心配になることがあります。
先に結論を書きます。サイトの引っ越し、ドメインの管理の移管、メールの切り替えは、それぞれ別の作業です。 1つを変えても、ほかが自動で変わるわけではありません。何を変えて、何を変えないのかを分けて決めれば、メールを止めずにサイトだけを移すこともできます。
サイト・ドメイン・メールは 別々に 管理される
ホームページまわりは、だいたい次の4つに分かれています。
| もの | 何をしているか | たとえ |
|---|---|---|
| ドメイン | example.jp という名前そのもの。登録している事業者がいる | 住所の番地 |
| DNS | その名前で、サイトやメールをどこに届けるかの設定 | 郵便の転送先の届け出 |
| サイトのサーバー | ホームページのデータを置いて表示している場所 | 家 |
| メールのサーバー | info@example.jp などのメールを受け取っている場所 | 郵便受け |
DNSの中には、サイトの行き先(A レコードなど)と、メールの行き先(MX レコード)が別々に書かれています。サイトだけを引っ越すなら、サイトの行き先だけを書き換えればよく、メールの行き先はそのまま残せます。
逆に、「サーバーの契約を解約したら、同じサーバーでメールも受けていたので、メールも止まった」ということが起きます。サイトとメールが同じ契約に入っていないかは、最初に確認してください。
今の 管理者と 契約を 特定する
次の3つが、それぞれ誰の管理になっているかを確認します。
- ドメインを登録している事業者と、その登録者の名義(自社か、制作会社か)
- DNSの設定を変えられる人(ドメインの事業者の管理画面か、サーバー会社か、制作会社か)
- メールを受けているサービス(サーバー会社のメールか、Google Workspace や Microsoft 365 などか)
名義が制作会社になっている場合は、ドメインを自社の名義に移すことを、いまの制作会社と相談する必要があります。ドメインは、会社の名前と同じくらい長く使う資産なので、自社の名義で持っておくほうが、この先の乗り換えも楽になります。
維持するものと 移すものを 決める
確認が終わったら、項目ごとに「変えない」「変える」を決めます。次の表を使ってください。
| 項目 | 変えない | 変える | 未確認 | メモ(誰に確認するか) |
|---|---|---|---|---|
| ドメインの登録事業者 | ||||
| ドメインの名義 | ||||
| DNSの管理者 | ||||
| サイトの行き先(A レコードなど) | ||||
| メールの行き先(MX レコード) | ||||
| メールのサービス・アカウント | ||||
| サイトのサーバーの契約 |
サイトだけを引っ越す場合、変えるのは「サイトの行き先」とサイトのサーバーの契約だけで済むことがあります。メールの行と、ドメインの登録事業者の行は「変えない」のままで構いません。
ドメインの 登録事業者を 変えるとき
ドメインの登録事業者そのものを変える(移管する)場合は、次のような手続きが入ります。
- いまの事業者で、移管を防ぐロックがかかっていれば解除する
- いまの事業者から認証コード(AuthCode)を受け取り、移管先の事業者に申し込む
- 手続きは数日かかることがあり、認証コードには有効期限がある
.jp のドメインは JPRS の管理指定事業者の変更 ↗、.com などは ICANN のドメイン名の登録者向けFAQ ↗に手続きの考え方が載っています。登録した直後や、登録者の情報を変えた直後は、しばらく移管できないことがあります。
認証コードは、ドメインを動かせる鍵です。メールやフォームに書いて送るのは避け、移管の手続きをする本人か、権限のある担当者だけが扱ってください。
切替の 確認担当と 復旧方法を 決める
DNSの書き換えは、反映に時間がかかることがあります。切り替えの前に、次のことを決めておきます。
- 書き換えるのは誰か(DNSの管理者)
- 書き換える前の設定を控えておく(元に戻せるように)
- 切り替えたあとに確認するのは誰か(サイトが新しい表示になっているか、メールの送受信ができるか)
- うまくいかなかったときに、誰に連絡して、どう戻すか
2番がいちばん大事です。書き換える前の設定が分からなくなると、元に戻せません。DNSの具体的な書き方は環境によって違うので、この記事では書きません。DNSやメールの設定は、権限のある担当者か、そのサービスの窓口に確認しながら進めてください。
URL変更がある 場合に 確認すること
ドメインは変えなくても、サイトを作り直すと、ページごとのURLが変わることがあります(例: /company.html が /about になる)。
- 検索結果や、ほかのサイトからのリンクは、しばらく古いURLのまま残ります
- 古いURLを開くと「ページが見つかりません」になる場合があります
- 移行先で、古いURLから新しいURLへの転送を設定できるかを確認してください
webasy では、いまのところ、古いURLから新しいURLへのページごとの転送は設定していません。ドメインが同じなら、トップページはそのまま新しいサイトになります。
相談時に 共有する 情報と 共有しない 秘密情報
乗り換えの相談で、伝えてほしいことと、伝えなくてよいことを分けておきます。
伝えてほしいこと
- いまのサイトのURL
- ドメイン・DNS・メールを、どこの会社が管理しているか(分かる範囲で)
- いまの契約の解約日や締め日
- 困っていること
伝えなくてよいこと(送らないでください)
- 管理画面やサーバーのパスワード
- ドメインの認証コード(AuthCode)
- お客さまの名簿や、問い合わせの履歴そのもの
webasy の場合、いまお使いのドメインはそのまま使え、変えていただくのは、サイトの行き先と、ドメインの持ち主の確認に使う設定の2つだけです。メールの設定には触れません。制作会社を変えるときの全体の手順は、ホームページ制作会社を変更する手順にまとめています。毎月の修正の範囲は毎月の修正でできることをご覧ください。
移行の作業を無料でお引き受けするお約束ではありませんが、ご相談とお見積もりは無料です。